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昨日は昨日、今日は今日。

蓄えのなくなる日を自死の日と定めて生きる孤独な元大学教授の日々を描いた小説を読んでいて以前似たようなことを尊敬する方に聞いていただいたことを思い出した一生やっていたいねそうですねそのための方法を見つけませんとね何年もそんな手紙のやり取りを経て初めてお会いしたばかりなのにだそのときのボクは今よりよっぽど沈んでいたので自嘲気味に一生の長さの方も調節できますからねなどと不愉快なことを吐いてまだ生きている元大学教授は愈々独り言が増えて来それは老いの余裕か痴呆の進行かだとすれば独居の主人公を救う現実の人物は居るのか今にして思えば全てが始まりから幻想だった可能性があるではないか今日は朝から乗っていた電車が踏切で人身事故を起こして二度も停車しサイレンの鳴る中いつも乗らない一両目で顔もあげずに読み続けてしまってそれを報告したら何故見に行かない探していたそのための方法だったかもしれないではないかと叱られ一日目があわせられないまま仕事をすることになり休み時間には子供四人の乗った軽自動車が仮りに時速60kmで走っていたとして180m進むには何秒かかるかを計算して過ごした。


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