「88ミニッツ」(2007)

劇場公開が新世界だか新開地だかのオールデイズオールナイト喫煙可の映画館でしかやってなくって、見に行きたいったら、あそこはその日の仕事にあぶれた人が宿がわりに使うようなことだからダメだと言われて。思い出したように今頃DVD鑑賞。
自分の証言が決め手となって有罪が確定した殺人犯が処刑される日、表題の時限で殺人予告を受ける犯罪分析医をアル・パチーノが。
大学で教えてる生徒が同じ方法で殺されて証言は疑われるは、共犯者、模倣犯、真犯人等などの可能性が出てきちゃって死刑は執行停止されるは、ケータイに脅迫電話がくるは、そのケータイを落として壊すは（これはアル・パチーノが悪いのか…）アシスタントからケータイを借りたらそこにも脅迫電話の続きがかかってくるは、車の窓は割られるは、しばらく乗った後には爆破されるは、自宅のマンションは燃やされるは、女性にモテてると思ったらプロだわ、殺人現場に指紋を、死体に精液をベタベタされて殺人の容疑者にされるは、生徒もアシスタントも大学や職場の関係者も周囲の人間皆が犯人に見えて信用できなくなるはで散々なメに。
そもそもなんで88分で殺すかってところにまずひどい悪意の攻撃が仕掛けられていて。
この88という無意味な数字と、
麻酔で朦朧とした女性を天井から逆さに吊ってどこやらを切って失血死させるという手のかかる異常な殺し方のどっちが怖いかというと…見終わって振り返るとビジュアル的ににぎやかな後者ではなく、シンプルな数字の方がはるかに、という。
追いつめられるアル・パチーノを含めて、こいつは犯人じゃないって安心させてくれる顔が一人もいなくて結構最後まで楽しめました。
もっといい感じで公開されて良かったんじゃないですかね。

コメント 2

＞オールデイズオールナイト喫煙可の映画館
天六ユウラク座ですね。
シネコンと同じ料金払う価値のない劇場です。＾＾

＞もっといい感じで公開
そうですね。
by hash (2009-08-30 23:02) 

ある意味貴重な映画体験になりそうですが…。
全米公開に先駆けて、なぜココでという疑問はありますね。
by inuneko (2009-09-01 08:02)